児玉研究室@東北大天文教室
Kodama Labo @ Tohoku University

 
MAHALO-Subaru:
 MApping HAlpha and Lines of Oxygen with Subaru
 
 


すばる望遠鏡の可視カメラ(Suprime-Cam)および近赤外カメラ(MOIRCS)に多数の狭帯域フィルターを製作して搭載し、星形成銀河から放射される輝線がそれぞれのフィルターに赤方偏移して来る距離にある遠方銀河団と一般フィールドにおいて、輝線銀河(星形成銀河)を一網打尽に捕らえ、銀河団とその中での銀河の星形成史を、一般フィールドと比較しながら解明しようというプロジェクト。2011年にすばるインテンシブプログラムに採択されてから本格的に開始。宇宙における銀河形成の最盛期を跨いで、銀河団の形成、成長とともに、その中で星形成活動がいつどのように進行し、空間的に伝搬していくのかを捕らえる。
 現在、銀河形成の質量依存性も理解するために、より低質量・低星形成率の銀河にまで検出するため、より深いデータの取得も進めている(MAHALO Deep FIeld/Cluster)。
 これらの輝線選択の星形成銀河サンプルは大変ユニークであり、そこから派生した数多くのプロジェクトを現在進めている(GRACIAS-ALMA, GANBA-Subaruなど)。
 "MAHALO"はすばる望遠鏡があるハワイの言葉で「ありがとう」の意味であり、まさにすばるの広視野撮像能力を生かした独創的なプロジェクトである。

   

MAHALO-Suabruのターゲットリスト(銀河団と一般フィールド)。

 
 

原始銀河団では中心部で非常に活発な星形成活動を行なっているが、時間が経つに連れて、中心部の星活動性は低下し、活動のピークは銀河団の外側へと移行していく様子が明らかになってきた。これを「インサイド・アウトな星形成の終焉現象」と呼んでいる。

                           Research一覧へ